INFINITYについて
「INFINITY」
意味は「無限」です。
チームの名前は、それまで名もない練習会に集まっていた子どもたちが
個人で、または数人で、それぞれチームの名前を考え、話合い、
仲間や保護者の前でプレゼンテーションをして、それを聞いたみんなで投票して決めました。
INFINITYというチーム名を考えた子はみんなの前に立って
『私たちはこれから強くなっていく段階です。
『無限』の可能性に向かってみんなで団結して強くなっていけるチームにしたい!
という思いを込めて「インフィニティ」という名前にしました!!』
と、発表してくれました。
私が嬉しかったのは、子ども自身が自分または、自分たちに
無限の可能性を感じていてくれたということです。
大人が子どもたちに「お前たちには無限の可能性があるんだからがんばれよ!!」
と叱咤激励する場面はよく見かけます。
それも前向きな良い声かけかもしれませんが、
それよりも、誰かに言われたわけでもなく、日々の練習やコミュニケーションの中で
『自分たちには無限の可能性があるんだ!!!』
と感じていてくれていたことには、もっと大きな価値があると思います。
それともう一つ、
バスケットボールのゲームも、彼らがこれから歩んでいく人生も
無限に広がるたくさんの選択肢の中から、瞬時に自分や自分たちにとって最適だと思われる道を
選択していくことの連続です。
無限に広がる答えの中から、みんなで話し合い、みんなが納得できる
すばらしいチーム名を選択することができた。
バスケットボールを通してここで出会った仲間同士、
この先の人生の中でもみんなで力を合わせて、時には自分の力で
最良の選択肢を探し、切り開いていってくれたら、
バスケットボールの指導をするものとして、これほど嬉しいことはありません。
バスケットボール競技規則のまえがきには以下のような記述があります。
ー以下引用
本規則の願いは、この競技が人間の体力や気力および人間らしい心を最高度に発揮して行われることである。
~略~
プレーヤーは規則の精神の実行者である
~略~
審判は規則を堅持してプレーヤーの足りないところを補いつつこれに健全な方向を与えるとともに
そのゲームを公正にかつ円滑に運営することによってすべての人に信頼されなければならない
~略~
チームの指導者はゲームの際の審判の役目を日常の練習の間に行ってプレーヤーを導くのであるから
誠心誠意の努力をして規則の精神を自分のものとして身につけていなければならない
ー引用ここまで
INFINITYのコーチは、全員がJBA(日本バスケットボール協会)公認の
審判ライセンスとコーチライセンスを取得し、
子どもたちの足りないところを補いつつ健全な方向を与えるため、誠心誠意の努力を続けています。
そして、子どもたちに指導する立場である以上、子どもたちに負けない努力を続けていくことが
使命であることを自覚しています。
バスケットボールは楽しいスポーツです。
子どもたちが未来に向けて思い切りバスケットボールを大好きになって、
思い切り楽しんでいくことが最も大切なことだと思います。
それは、何を差し置いても確保しなければならない条件だと考えます。
ただし、楽しい気持ちは、ただ楽しい時間を過ごすだけでは得られないのも事実です。
たとえば練習の中で一緒に成長してきた仲間たちと試合にのぞんだとき、
楽しいのは勝ったときか、敗けたときか。当然、勝ったときだと思います。
だから子どもたちは自然に仲間と一緒に「勝ちたい」という気持ちを抱きます。
それは、大人が勝たせたいからではなく、子どもたちが自然に抱く望みの先の勝利です。
私たちは指導者として、子どもたちのその気持ちを現実のものにしてあげたいと思います。
怖い顔をして、大声をあげて無理矢理子どもたちをバスケ漬けの勝つ集団にするのでもなく、
ただ楽しく遊ぶだけの場をつくるのでもなく、
バスケットボールの規則はもちろん、
人として人を助け、人に助けてもらうために必要なことを身につけ、
大好きなバスケットボールを長く楽しく続けていくために勉強やほかの習い事もおろそかにせず、
それでも「勝ちたい」という思いを叶えるための活動をさせてあげたいと思っています。
とても難しいことです。
だから私たちも1人ではできません。
コーチもみんなで力を合わせ、できるだけ大きな声で子どもたちを誉めて、励まして、
体力的にきつい練習も、子どもたちが楽しく前向きな気持ちで乗り越えていけるように、
そして、その先の自分や自分たちに
「無限の可能性」を見続けさせてあげられるチームでありたいと思います。